タカヤとジャンプ

今週の週刊少年ジャンプ

表紙は銀魂。この前、初めてアニメを見たのだけれど、アニメの方もなかなかに面白い。もう歳なので全然進まないストーリー物が辛いってのもあるけれど…
今週のジャンプ感想は、勿論超絶打ち切りのタカヤを中心にグダグダ愚痴とか書きます。

タカヤ−夜明けの炎刃王−

タカヤ−閃武学園激闘伝−』から『タカヤ−夜明けの炎刃王−』で1年間の連載。いやけっこう長かったなぁ。個人的には好きな漫画でしたが、いかんせん……。
――さて、タカヤ打ち切りの理由は何だったのかしら。
「つまらなかったから」と言ってしまうとそこでおしまいなのでw、もう少し考えてみる。
ジャンプ連載陣の中にあって、現在主人公クラスの”埒外的能力保有率”は4/5くらいである。ぶっちゃけ、殆どが人外キャラで占められているジャンプの中にあって、主人公タカヤはあまりにフツー過ぎた。言い換えれば地味過ぎ。
例えば、タカヤが他のジャンプ系主人公とタイマンを張った場合、勝てそうな相手が思い浮かばない。ギャグ漫画キャラ相手にも何らかの理由で負けそうなのだ。
…そんな訳で、無理にバトル寄りに走らず、序盤のノリのままギャグ&ラブコメ漫画として『あててんのよ』をプッシュしつつ、おもしろ学園での主人公タカヤの成長物語として話を進めていけば、まぁそれなりに良かったのではなかろーか、と思う。実際、単行本1巻収録分くらいまではフツーに面白かった。
なら、タカヤはどこがもうひとつだったのかしら。
ポイントその1は、やはりヒロイン白川渚とのラブコメシーンが段々と減っていった事じゃないかなと。ここ、ヲタ的には重要ね。
渚ちゃんは、とにもかくにも「あててんのよ」のインパクトが凄まじかったし、ビジュアル・性格共にかなり良かっただけに、その魅力が存分に発揮されず仕舞いだったのは残念でならない。ツンデレブームの一翼を担っていた(ような気がしないでもないw)だけに。
その2は、格闘物としても主人公の成長が遅過ぎな気がする。”とにかく前へ進んでパンチ”しか覚えないままに、この手の漫画では黄色信号である大会編が始まってしまった。
そして、技らしい技も螺煌旋しかなかった。(プロレス技は単発気味なので除外)
成長が遅すぎと書いたが、成長していないわけではない。が、成長が判り難い。安易でも”成長=新技”がもう1,2個あってもいいと思う。いやまぁこれからだったのかもしんないけれど。
……大会が始まった時には「ああこれでタカヤも打ち切りなんだなぁ」と思った人も多かったのではないだろーか。
ただ、意外と気づき難いが、タカヤは存外にキッチリと格闘漫画の王道としての重要なポイントは押えていた。――が、あまりに技が地味過ぎた。この辺りが格闘物としてももう一歩だった理由か。
ただ、それでも、”全く修行するシーンがないのに次々と強敵を倒していく展開が遅いアニメ放映中の某漫画”とか、”修行はしているのに其れを掻き消してしまう後付け超設定が色々と台無しなアニメ放映中の某漫画”とか、が大人気なのに、真面目にやっているタカヤが打ち切られるのにはどうにも納得がいかない。確かにあれらの漫画に比べれると様々な面で確実に面白くなかったとしても、だ。
で、こういう時こそ編集はもっと力になるべきだと思うのだが、タカヤは、どーー見ても編集担当がダメ過ぎる。
タイトルが突然『タカヤ−夜明けの炎刃王−』に変更になり、伏線も皆無で*1イキナリ異世界に飛ばされるという超展開は、どう考えても編集の勘違いした苦しいテコ入れとしか思えない*2。さすがにコレには空いた口が(笑いで)ふさがらなかった。
結局、不自然で唐突な路線変更は案の定大失敗に終わり、素人目に見ても展開は相当に迷走を続け、最後には総てを丸投げで異世界の事件は何も解決しないままに元の世界に戻る事も無く打ち切り。
最終ページ見開きの、

W螺煌斬!!!! 「斬り拓けない道はないんだッ!!!!」よっしゃあああッッ THE ENDォオ!!

という主人公達のセリフは、涙と笑いをさそってやまない。
終わってしまったものは仕方が無いが、個人的にはやはり無理矢理にでも話を詰めてでも*3元の世界にもどって、渚ちゃんの胸で「あててんのよ」な終わり方をして欲しかった。
ラブラブ石破天驚拳が見れたのは満足ですが。

余談。タカヤの次はどうやらD.Gray-manが連載再開らしい。それはそれで嬉しいところ。
Final Fantasy XII休暇から戻ってこないHUNTER×HUNTERは毎度の事なので最早考えない。ていうかいまだにコレがこの状況のままに続いているのがジャンプが腐っている理由だと思うのだが…)
ただ、もしかしてタカヤが異世界編に突入した(連載が続いた)のは”星野桂の復帰が伸びたから”とかいう理由じゃなかろうか。なぞと実にくだらない事まで邪推してしまう自分が居る。それくらい異世界編は不可解だった。
ふと、主人公が人外な技を殆ど使わない(ジャンプの中ではかなり)マトモな格闘漫画を描いた為に打ち切られてしまったとしか思えない『陣内流柔術武闘伝真島クンすっとばす!!』を思い出したりもした今日この頃。(あの頃はまた今のジャンプとは連載陣も空気も違っていたけれど)。真島クンすっとばすの方が漫画としては何倍も面白かったのだけれど、タカヤも真島クンも空気は似ていたなあとか。そういえばにわのまこと週刊ジャンプ漫画は全部打ち切りだった*4なぁとか。
…結局、タカヤは”J金未来杯の優勝作品なだけに即打ち切りにする事が出来ず編集のメンツで続いていた”と思われても仕方が無いよなぁとか。
やたらとカラーページが多かったのは、どちらかといえば作業が早い(=わりと暇(マテ))だからだと感じましたが。一部作業工程がデジタルっぽいし*5、カラーもCGもキャラクターのアップとかが多くてそれほど手間がかかりそうにない構図とかだったし。
―――で結局うだうだと何が言いたいのかというと、ジャンプ編集部は吊れと。武装錬金打ち切りの怒り再燃。いじょ。くだらない文を読んでくれた人には(いるのかしら?)感謝。あ、石投げないで。
次があるのかは判らないが、坂本裕次郎先生の次回作には期待したい。もっとじっくりと練れば、かなり面白いものが描ける人だと思うので。



その他今週のジャンプの感想とか。
銀魂
ギャグのリズムが心地いい。
…ていうか、トイレットペーパーの芯、残っているよねぇコレ。揉み解せば十分ケツを拭ける。…詰まるかもしれんがw。ついでに紙やすりは優しく使い倒すとやすりが禿げてケツくらいは拭けるようになると思う。
なぞと実にどうでもいいツッコミ。笑いの前には瑣末な疑問など必要ないのだ。
ToLOVEる―とらぶる―
ミョーな宇宙服?はさっぱりだけれど、制服姿はけっこうイイな。ちょっと期待度が上がった。
で、次はテニスウエアでお色気という訳ですな。コスプレを脱ぐ(脱げる)なぞというエロビデオのやうな展開だけはやめて欲すぃい。あと黒髪のヒロインの方ももっと活躍させてはくれまいか。か。
エム×ゼロ
センターカラー。…むぅ、この扉絵のヒロインは全然可愛くないな。
それはそれとして、ToLOVEるとは対照的に絶対領域を死守する*6その心意気が良し。このガードの固さが仇にならなければ良いが…
魔人探偵脳噛ネウロ
日本に来た外国人はすべからく日本語でしゃべれ。辞書を片手に話しかけろ。と、たまに街とかで外人に離しかけられる度に思う。最低でも挨拶くらいは覚えて来いと。
今週はゴキゲンな麻呂顔の英語教師登場。探偵物の常として、『探偵の行く所必ず殺人事件が起きる』って法則があるけれど、この漫画は『行くところ必ず変態が居る』(笑)。
そういえば、昔通わさせられた塾の講師は曰く「中一の英語は筆記体さえ覚えれば何とかなる」と言い、とにかく筆記体だけを覚えさせられた記憶がある。ちなむに、私はその講師の言葉通り筆記体しか覚えなかったので、中一の一学期は100点だった英語の点数は学年が上がる毎にぶりぶりと下がっていき、高校では超苦手科目に、大学では講義なんて受けたくねぇー、となりますたwww
それはそれとして、食中毒の犯人にされてしまった純情な食堂のオバチャンが可哀相過ぎるw。
そうこうしている間に次の事件が。「家たん…燃え〜」
またイカレタキャラが(笑)。というか、え、脳みそフェチの人はスルーですか?
テニスの王子様
あばれ獅子は野生化+底力+集中って感じかしらん。

「『無我の境地』の奥には3つの扉があったとたい」

って、また超能力予告キター。
誰も彼も無我ってきたのでスーパーサイヤ人2よろしく新設定登場。
多分…いや間違いなく『3つの扉』の次には『最後の扉』とかが出てくるに違いないww



今更ですが武装錬金アニメ化万歳!
っていうか、何故にジャンプは連載終了をした漫画をアニメ化しますか。古くは『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』、最近では『BLACK CAT』や『DEATH NOTE』。
ていうか、(ジャンプとしては珍しく)救済の続編掲載があったとはいえ、仮にも自ら打ち切りをかました作品をのうのうとTVアニメ化するその胆力がどうにも好ましくないというか、真っ黒というか。
まぁ、武装錬金ファンとしては、またパピヨン様が見れるので嬉しくはあるのですが。素直に喜べないというか……。

*1:かなりこじつけ的だが、白川豪志(渚ちゃんのじいさま)が閃武学園を作った理由がコレの伏線だった…と考えられなくもない…いややっぱ無理

*2:もしもこの路線変更が作者本人が考え望んだモノだったのなら、やっぱり編集は全力で止めるべきな訳で…

*3:最終回直前でイキナリ作中時間で28日分の修行期間がすっ飛ばされラスボスと直接対決になりましたがw

*4:『THE MOMOTAROH』はキッチリと終わったようにも見えるが新キャラが増えて話も盛り上がりそうな直後に纏めの章に入ってしまったし、『超機動暴発蹴球野郎リベロの武田』はそれなりにキリが良くはあったがこちらも新キャラ追加直後の終了だった。どっちもかなり面白かっただけに残念。

*5:デジタル作画が簡単だとは思いません。”便利”だとは思いますが。

*6:Notパンチラ